
一般皮膚科
General dermatology
一般皮膚科について
皮膚は頭から足先まで体の表面を覆っている人体で最大の臓器です。同じ皮膚でも、頭部など体毛の多い部分、服に隠れず外界の刺激を受ける部位、地面や床との間で体を支える部分や汗をかきやすい部位など、多様な皮膚環境があります。そのため、皮膚のトラブルは多種多様ですが、幸い体の中の見えない臓器と違い、痛い・痒いといった自覚症状や、できものが出来た、色が付いている、とご自分で異常に気付かれる事が多いのも特徴の一つです。気になる皮膚のトラブルがあれば、悪化する前に早めにご来院下さい。ご相談いただいた皮膚疾患の診察・治療を行います。

一般皮膚科を受診する患者様に多 く見受けられる症状・疾患
湿疹
虫刺され
やけど
ほくろ
円形脱毛症
かゆみ
いぼ
アトピー性皮膚炎
たこ、うおのめ
じんましん
おでき
乾燥肌
巻き爪(陥入爪)
にきび
やけど
水虫(足白癬)
帯状疱疹
一般皮膚科の主な対象疾患
湿疹
皮膚に炎症を起こす疾患の総称が湿疹で皮膚炎と同じ意味です。皮膚科を受診される患者様に最も多く見られる疾患です。主な症状ですが、最初は皮膚に赤みや腫れ、小さなぶつぶつがみられます。悪化すると小さな水ぶくれも伴うようになります。かゆみを伴いますので、我慢できず爪を立てて掻きむしると病変は広がり、症状をさらに悪化させてしまいます。
湿疹の原因となるのは、乾燥、かぶれの原因になるもの(接触皮膚炎)、ご自身の皮脂(脂漏性湿疹)や汗など様々です。湿疹の出る場所や患者様の日常生活の情報を元に、湿疹の原因や悪化の原因を検索します。
蕁麻疹
蕁麻疹とは、皮膚に赤く盛り上がる強い痒みを伴う発疹生じる疾患です発疹は長くても24時間で跡も残ることなく消えますが、繰り返し続くこともあります。
1ヶ月以内に治る急性蕁麻疹と、それ以上続く慢性蕁麻疹とに分類されます。
原因は、食べ物、薬剤、日光、寒冷刺激、発汗など様々ですが、原因が特定できないことも多いです。
必要に応じてアレルギー検査の採血を行います。
治療につきましては、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤を服用します。原因が判明していればそれを取り除き、避けることが優先されます。
水虫
水虫は白癬菌(はくせんきん)という真菌(カビ)が皮膚や爪に寄生することで発症します。感染した皮膚はジュクジュクしたりガサガサと厚くなり、かゆみを生じる事もあります。
水虫は体中どこでも起こり得ますが、頻度としては足が多くを占めます。
顕微鏡検査で確定診断の上、抗真菌薬の外用で治療を行います。角層が肥厚している場合や白癬菌が爪に寄生している場合には、抗真菌薬の内服を行う場合があります。
このほか、足を清潔にしておく、乾燥に保つ、他の方からの感染を防ぐ、といった日頃からのケアや予防は重要です。
いぼ
イボはヒトパピローマウイルスの感染によって発症します。触ることで増える可能性もあるため、イボを見つけたら数が少ないうちに皮膚科医に相談しましょう。治療には、液体窒素療法などがあります。
多くの場合一回の治療で治すことは難しく、何回か繰り返して治療します。
たこ・魚の目
たこや魚の目は、足の特定の場所に継続的に圧力がかかって発症します。
たこは皮膚の表面の角質が部分的に肥厚したもので、痛みはありません。
魚の目は肥厚した部分にさらに圧がかかって硬くなり、芯をもっているため、歩くたびに刺激されて痛みが走ります。また、足の裏には足底疣贅(そくていゆうぜい)とい うイボが出来ることがあり、これを魚の目と勘違いすることがあります。この鑑別をきちんとつけるためにも、皮膚科専門医への受診をお勧めします。
ヘルペス
単純ヘルペスウイルスの感染で起き、主に口唇に出来る1型と外陰部などにできる2型の2種類があり、初感染では高熱と激痛を伴うこともあります。治療は、抗ウイルス剤の内服または外用を行います。
発疹の出る前にチクチクする感じなどの予兆の出ることが多く、その時点で内服を始めると治りが早まります。
しかし、単純ヘルペスウイルスは神経節に入って潜伏するため、薬で完全に除去することは出来ません。
寝不足、疲労、風邪などによって免疫力が下がると増殖して再発しがちです。
脂漏性皮膚炎
脂腺の多いところに生じる湿疹で、頭部や顔、胸背部などに出来やすいのが特徴です。
新生児や乳児に多く見られますが、大きくなるにつれて自然に出来なくなって来ます。
中高年でも発症し、頭、顔、耳にフケがしつこく出て、痒みもあり、非常に治りが悪い皮膚炎の一つです。
根気よく治療することが大事です。原因として、マラセチアという皮膚に常在しているカビの一種が関与することがあります。清潔にし、ステロイド軟膏とマラセチアに効く抗真菌剤で加療します。
帯状疱疹
水痘(みずぼうそう)に罹患後、潜伏感染していた水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化により生じます。片側の一定の神経支配領域に痛みをともなった小水疱が帯状に出来ます。
顔に出来ると顔面神経麻痺、内耳の障害によるめまい・耳鳴り、目の合併症などが起こることがあります。帯状疱疹が治った後も、痛みが続くことがあり(帯状疱疹後神経痛)、早期 治療により痛みは残りにくくなりますので、帯状疱疹が疑われた場合には早期受診が望まれます。
シングリックス(不活化ワクチン)
当院では帯状疱疹の予防接種としてシングリックス(不活化ワクチン)をご用意しております。
シングリックスワクチンとは2020年1月に国内で発売になった新しいワクチンですが、海外では既に普及しています。帯状疱疹に対する予防効果は、50歳以上では 97.2%、70歳以上では89.8%、また帯状疱疹後神経痛に対する予防効果も 88.8%と報告されており、従来の生ワクチンより効果が期待できます。接種後の予防効果は10年前後保持されると言われております。
10年以上経過したら再接種をご検討ください。
副反応として、接種部位の炎症反応(赤み、腫れ、痛み)や倦怠感、発熱等が生じる場合がございます。
料金
治療方法 | 価格(税込) |
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ビケン | 7,700円 |
シングリックス | 25,300円 |